潰れたトマトと喋るカラス

批評せずにはいられないな

2015秋アニメ 作品レビュー

『学戦都市アスタリスク』 評価:C A-1の作画力でラノベアニメの焼き増しをつくったという印象。キャラクターたちに緊張感がなく、12話の中でクライマックスはどこにもなかった。分割2クールにすることが本当に良いことなのかもう一度考え直してほしい。

 

『落第騎士の英雄譚』 評価:S チョロインたちが尺を奪い合い、退屈なバトルでお茶を濁す学園バトルラブコメが蔓延る中、この作品はその枠を破り新たな次元に到達した。主人公とヒロインが付き合う展開は、2人の魅力で勝負するという勇気がないとできない。緊迫したバトルも見応えがあった。作画やストーリーに荒削り感はあるが、それでもハーレムアニメ界におけるこの作品の歴史的意義を高く評価したい。

 

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』 評価:B 単に殺人事件を解決するのではなく、人骨から様々な人間ドラマを解き明かしていくというのはなかなかに深みがあった。しかしインテリ気取りなキャラクターたちの口喧嘩を見続けるのは苦痛で、何より男主人公の態度があまりにもでかすぎる。

 

『対魔導学園35試験小隊』 評価:A このジャンルでは珍しく恋愛より友情を前に出しており、最強主人公のワンマンプレーではなく仲間とのチームプレーで戦う姿勢が好印象だった。展開はかなり急ぎ足で消化不良な部分も多く、図らずも1クールを前提としたアニメ化サイクルの限界を示す形になった。

 

緋弾のアリアAA』 評価:C 百合もバトルも主人公の成長も中途半端で、ファン向けの域を出なかった。

 

『ヴァルキリードライヴ マーメイド』 評価:B お色気ネタアニメかと思いきや、最後はアニメの王道を貫いた。お互いに敬語を使うという凸凹主人公コンビが斬新で面白かった。

 

『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』 評価:B 私たち若者世代に何かを伝えようとしているのは分かるが、結局何も伝わらないなら意味がないだろう。強いメッセージ性に心を打たれることも多かったが、時系列をバラバラにする構成は視聴者を置き去りにするだけだった。

 

声優MVP:石上静香上坂すみれ