潰れたトマトと喋るカラス

批評せずにはいられないな

2017春アニメ 作品レビュー

ロクでなし魔術講師と禁忌教典』評価④ まずタイトルがおかしい。主人公がロクでなしだったのは最初だけであり、禁忌教典にいたってはほとんど出てこない。1つの作品として話をまとめきれていないお粗末な内容で、特に最終回は目も当てられなかった。ただ、メインヒロイン2人は驚異的に可愛い。

 

冴えない彼女の育てかた♭』評価④ ここまで無能で人任せで成長しない主人公を見たことがない。主人公がクズすぎるせいで、彼のことが好きなヒロインたちのことも理解できなくなる。こんなものは物語ではなくただの妄想だ。褒められる点はエロいところだけ。

 

覆面系ノイズ』評価⑥ 主人公の強烈な個性、そしてシリアスとギャグの軽快なスイッチが観る側を飽きさせない。少女漫画的な恋愛にプロのロックバンドとしてのストーリーが絡んでくるのも面白い。感情を爆発させる演技は早見沙織の真骨頂。

 

サクラクエスト(第1クール)』評価④ 「お仕事シリーズ」というわりに、ただ遊んでるようにしか見えない。主人公たちはもちろん、町の住人にも「それでいいのか?」と突っ込みたくなるところばかりで、リアリティをそれほど感じない。主人公の性格、思考、仕事、(演技、)どれもが軽い。

 

サクラダリセット(第1クール)』評価⑧ ローテンションで淡々と進む独特な空気感を持ちながら、キャラクターの魅力と予想外の展開で視聴者を引き込む。あの冷静沈着な主人公が4話のようなことを平然とやってのけるから、観る側は目が離せない。

 

エロマンガ先生』評価④ 基本的に女の子を恥ずかしがらせて楽しむだけの作品であり、しかもそれを妹でやるんだから、まったく悪趣味だ。その他のキャラも短絡的で、ストーリーが成立していない。結局、可愛ければなんでもいいんだろう。

 

正解するカド』評価⑨ 人間のあり方を問うような哲学的ストーリーを期待していた視聴者に対して、9話はまさに裏切りだった。しかし、最終回でこの作品は「アニメの王道」を貫いた。クライマックスで待っていたのは驚きと感動だ。キャラの魅力と予想もつかない展開が卓越した、素晴らしい作品。

 

月がきれい』評価⑤ 恋人が他の異性と一緒にいるところを見て嫉妬したり、引っ越しで遠距離になってしまったり、ありきたりな試練しかやってこない。彼らにとって大変なのは高校に行ってからであり、なぜその後もうまくいったのかいまいち説得力がない。あえて中学を舞台にした意欲は認めるが…。

 

声優賞(1) 藤田茜 初々しくも熱のこもった演技と、独特の声質が印象的。『エロマンガ先生』での恥ずかしくて叫び出す演技や、『ロクでなし』でのちょっと色っぽい声が良かった。

 

声優賞(2) 日笠陽子 2017年もその勢いは止まらない。今期は自身の得意とするクールで高圧的なキャラだけでなく、明るい天然キャラや謎を秘めた敵役など、幅広い演技をみせた。