潰れたトマトと喋るカラス

批評せずにはいられないな

2018冬アニメ 作品レビュー

ラーメン大好き小泉さん』評価⑧/ラーメンの食レポをするだけのアニメだが、毎回シチュエーションに変化をつけていて飽きない。話が進むごとにストーカーぶりが増していく悠をはじめ、どのキャラも癖になる魅力がある。

 

ゆるキャン△』評価⑨/観れば観るほどキャンプがやりたくなる、これぞアニメの力。単に仲良しグループの日常を垂れ流すのではなく、女の子たちの距離感が少しずつ変化したり、装備を整えて新たなキャンプ場をめざす過程があって面白い。

 

citrus』評価⑤/主人公は見た目に反して人格者であり、そのギャップに魅力がある。ギャルと生徒会長、しかも義理の姉妹同士で百合をやるという発想も大胆で面白い。しかしストーリーはあまりに無理やりで、見るに堪えない部分も多い。

 

宇宙よりも遠い場所』評価⑨/女子高生4人が南極観測を通して成長する姿を描いた、青春アニメの傑作。そのスケールの大きさからどう終わらせるか心配だったが、素直に事実と向き合ってそれを乗り越えていくという結末がとても良かった。ちょっとキャラの掘り下げやオチのつけ方にやりすぎ感はある。

 

魔法使いの嫁』評価⑧/異形の魔法使いに買い取られるという特異な境遇をもち、儚げながら強い芯も感じさせる主人公がとても魅力的。少女と魔法使いの関係性をテーマとした完成度の高い作品だが、いつも主人公が危険な目に合うだけで、それほど大きなドラマはない。ラスボスも小物感がして残念。

 

ハクメイとミコチ』評価⑦/こんな世界があったらいいなぁと思わせる、ほのぼの日常系ファンタジー。設定はそれほど作り込まれているわけではなく、雰囲気重視。ユニークな料理も多く登場し、グルメ系アニメとしても楽しめる。そしてなんといってもミコチがものすごく可愛い。

 

恋は雨上がりのように』評価⑥/視聴者は歳の差恋愛の行方を見守っていたのに、終わってみれば怪我からの復帰を誓う陸上部員と小説家になるのを諦められない中年がいるだけ。誰も彼もロマンチストで観ている側が一歩引いてしまう。唯一の見所は主人公の可愛さとエロさ。

 

たくのみ。』評価④/20代の女子4人でシェアハウスという設定は新しいし、キャラもみんな可愛い。しかし中身が非常に薄い。それほどマニアックでもないし、あるあるネタというわけでもない。アニメ作品というよりも、ただの宣伝番組だ。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』評価⑥/ヒステリックなキャラばかりで疲れるし、感動の押しつけみたいな話にも辟易する。戦争が絡むと余計つまらない。しかし我慢の末の第10話はまさに神回。それまで蓄積された主人公の経験、成長、感情が最大限に引き出され、予想の一歩先を行く結末は圧巻。

 

声優賞 石川由依(ヴァイオレット・エヴァーガーデン)/道具と呼ばれた主人公が人との交流を通して感情を知っていく過程、その感情が溢れ出す瞬間を見事に演じきった。淡々とした口調のなかで可憐さ、幼さ、強さ、そして苦しみ、喜びといった色を絶妙に表現していた。


声優賞 下地紫野(ハクメイとミコチ)/デフォルメされたキャラの可愛さを引き出すだけでなく、母性や色気まで感じさせる演技だった。今後これが彼女の新たな強みになるのは間違いない。